新月の小部屋

気ままに善徳女王創作二次小説を中心に他にも赤と黒の創作二次小説を綴っております。

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初雪の夢 (再度アップ)

物語の始まり…それは



天と地が一つになる処
全てが始まり終わる処

新羅


これはその国の一人の女王と、遥か時の果てまで名のみ伝わる一人の男の物語…





ごあいさつ

皆様初めまして、うさこ(新月のうさこ)と申します。
善徳女王が好きでついつい書いてしまいました。以下善徳女王の二次となっております。
拙いですが読んでいただけたら嬉しいです。
もし御時間があればコメントなどいただけるとはげみになります。



SS 愛してはいけないから

『初雪の夢』

*******

夜半、ピダムは司量部の執務室で一人目が覚めた。どうやら眠っていたようだ。彼以外誰もいないその部屋の灯りが照らしだすのは細く引き締まった浅黒い端整な横顔そしてその頬をつたう一筋の涙だった。

「トンマン…」

涙を拭うことも忘れて彼はそう呟いた。彼が今しがたまで見ていた夢、それは決して叶うことのないそれでも苦しいほど恋い焦がれるただ一人の女、彼の選んだ女王の愛しいほほえみ…

「ピダム」

彼女は少しはにかんだような、こまったようなほほえみを見せてそう呟いた。ピダムは女王の手をとりその冷えた細い指先をそっとなぞるように暖めた。

*****

ソラボルの冬は早い、渡り鳥の鳴き声が聴かれるようになって間もなく、今夜とうとrう雪が降り始めた。
今もピダムは細々とした報告のため女王の執務室に来ていた。
次々にある報告をつづけているうちふと女王からの返事がとだえた。
なにかと、見ると衣の上からそっと彼女は手をすり合わせていた。驚いて

「陛下、御寒いのですか」

と、たずねると、女官をおもいやってか

「大事ない」と。

ピダムは女官が女王の人払いで居ぬのもきづかず

「誰か!」

と言いかけ女王のかるく手をあげる仕草で口を閉ざした。

「今宵は雪になったか」

女王はそう呟くと静かに降り始めた雪を映窓をみた 。そして

「誰もおらぬ…」

そう微かな声で呟いた。ピダムは、はっとして女王を見た。
女王は彼を見てはいなかったが、
その頬がそのうなじが淡く上気しいてピダムは思わず拒まれるかという恐も忘れ 彼女の手をとった。
女王は拒みはしなかった、ただ

「初雪です」

そう呟きピダムを見た。
彼は彼の手のなかにある細く白くしかし事あれば剣をも握る愛しい女の指先を暖めた。
常の人が言う恋心、それは優しい風のような暖かな響き。けれど彼の恋心、それは渇望するような引き裂くような飲み込むような恋心。
彼は躊躇いながらけれどわき上がった気持ちを押さえることができずその手を引き寄せた。

「ピダム…」

羞じらうようなその女王の、いや愛しい女の声に思わず

「トンマン…」そう言い

椅子から降り彼女の前に方膝を折り膝まずきそっと大切に包むようにその手を自分の懐に入れた。

「あっ…ピ、ダム」

女王は甘く惑うような声を思わずあげた。
彼は自分を呼ぶその声音の中に確かに彼が狂おしいほどもとめたものがすぐそこにあるのを感じた。

「愛しています…」

彼は深く思いを込めそう告げる自分の頬を涙がつたうのを感じた。
その時不意に灯りとりの炎が揺れた……。

*****

ピダムは自分が夢を見ていたことに眉を寄せた。
そして誰も居ないその部屋を見回して夢のつづきのようにそっとその愛しい名を呟いた。

が、「ピダム公」

扉向こうから彼を呼ぶ声に急激に現実に引き戻された。

「何だ」

幾分気分を害した声で彼は応えた。扉の向こうの鍛え上げられた司量部の配下は無機質な声で

「陛下が司量部令をお呼びです。」

と、そう告げた。

「解った下がれ。」

そう言うと、彼は立ち上がり仁康殿へ向かう為部屋を出た。
冷えた風が彼の頬をなぶった。
見上げた空は凍てつくように澄んで遠い冬の星を煌めかせていた。
ピダムは無意識にその星へ手を伸ばしかけ自重したように寂漠とした笑いを浮かべ闇にとけるようにその衣を翻し彼の女王の元へと急いだ。
後にはただ闇が、その主を失ったように取り残されていた…。







☆間違えて一度消してしました(大泣)スマホはタッチミスが多発します。緋翠様、椿様申し訳ありませんm(__)m
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この記事のコメント

うさこ様、再び おはようございます(笑)
ドラマの女王時代のピダムそのままに、切なくて・・・・・・朝から涙ぐみそうになりました。。。

それと、一つお詫びを申し上げます・・・ たしか、訪問者リストからこちらに遊びに来てこのお話を見てました(時間がなくて途中まででしたが・・・)
何か失礼な私ですが、すみません m(__)m

これからも遊びに来させてくださいませ

続きは楽しみに読ませていただきます


2011-09-05 Mon 09:07 | URL | すー※さん #TNX8eFSQ [内容変更]
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